ビール時報

富江弘幸(ビアライター)公式サイト

コエドの協同商事が地元サッカーチームとトップパートナー契約。スポーツとビールの関係性が変わるきっかけになる?

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川越を拠点にビールを展開する株式会社協同商事が、地元サッカーチームとトップパートナー契約を締結したという情報が入ってきました。

localandbeer.com

 

トップパートナー契約を締結したサッカーチームは、川越市2部リーグのCOEDO KAWAGOE F.C。2020年9月に設立したばかりの新しいチームですが、Jリーグ加盟を目指しているそうです。

 

 

ビール(ブルワリー)とスポーツの関係性が変わっていくきっかけになるか?

個人的には、川越周辺に住んでいたこともありましたし、現在でも埼玉県民なので、サッカーはさほど興味はないものの、応援したいと思っています。

 

しかし、興味深いと思っているのは、ビール(ブルワリー)とスポーツの関係性が変わっていくのではないかという点です。今回のニュースは、これまでのビールとスポーツの関係とはちょっと違っているように思いませんか。

 

これまではビールはスポーツの集客の手段だった

ベイスターズエール

ビールとスポーツの関係性において、ビールはスポーツの集客のための手段であることが多かったと思っています。

プロ野球観戦なんて特にそうだと思うのですが、昔から球場でビールが飲めましたよね。これは、プロ野球を見るついでにビールを飲むのであって、ビールを飲むついでにプロ野球を見るわけではないのです。中には逆の人もいるかもしれませんが、大多数はまずプロ野球を見ようと思っているわけです。

 

そして、最近では横浜DeNAベイスターズが横浜スタジアムなどで販売しているオリジナルビールのように、よりビールに価値を見出しているような状況になってきたといえるでしょう。ベイスターズだけでなく、プロ野球であれば東北楽天ゴールデンイーグルスや千葉ロッテマリーンズ、福岡ソフトバンクホークスもオリジナルビールを販売しています。

 

しかし、どちらにしてもスポーツありきで、スポーツがなければそこでのビールは存在しないという扱いなのです。

 

ビールがスポンサーになることもないわけではない

じゃあ、ビールありきで、ビールがなければスポーツが存在しない状況はないのかというと、ないわけではない、という答えになりそうです。

例えば、キリンビールがサッカーを応援していたり、アサヒビールが東京2020のオフィシャルビールだったり、という例もあります。しかし、その場合でも大手に限られますし、ビールじゃなければ他のジャンルの企業が手を挙げそうでもありますね。

 

関係性のバランス把握が難しいところではありますが、これらも旧来の関係性に乗っているものと考えています。スポーツ観戦しながらビールを飲む人が多いという前提があるので、ビール会社がスポンサーとなることに価値を見出しているように思うのです。

 

ではビールとスポーツの新しい関係性とは?

今回の協同商事の例は、それまでのビールとスポーツの関係性とは少し違うと感じています。この事例以前には、EVERBREW株式会社が東北のバスケチームだかに少しスポンサードしていたような記憶がうっすらありますが、それくらいでしょうか。

 

では、旧来の関係性と今回の関係性の違いとは何かというと、地域のブルワリーが地域スポーツを応援するということ。COEDO KAWAGOE F.Cの試合でコエドビールを販売するというわけではないのです(地域の2部チームの集客では、販売して売上がアップするとかいう話でもないでしょう)。

 

ただ単に、いわゆるクラフトブルワリーがスポーツチームを応援するというだけの話ではなく、地域のビールが地域スポーツのために貢献するということで、今回の件はこれまでにはなかったビールとスポーツの新しい関係性なんじゃないかと思うのです。

いわゆるクラフトブルワリーがプロサッカーチームを設立するとなったらそれこそ大ニュースですが、そこへの変化を想像させるという意味でも、これがきっかけになっていったら面白そうだなと思います。

 

小さい地域レベルのワクワク感

コエドビール

Jリーグはもともとその思想に近いプロスポーツリーグだと思っています。ただ、規模が大きいこともあって、そこに関われるビール関連企業は大手だけでした。それがもっと小さいレベルの地域にまで浸透してきたような事例といえる気がします。

 

なんだかとりとめもなくなってしまいましたが、「コエドビールがサッカーチームのスポンサーになる!すげえ!」だけで終わるのではなく、スポーツとビールの新しい関係性が築けそうなところになんだかワクワクしてくるのです。

 

横浜DeNAベイスターズのオリジナルビールが出たときもワクワクしましたが、今回はちょっと違ったワクワク感ですね。長い目で見て応援したい事例だと思っています。